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右の鼻には濃いにおい。左の鼻には、それより薄いにおいが先に届く。
このとき、サメはどちらへ曲がるでしょう。
2010年の研究を紹介するウッズホール海洋研究所の説明では、においが先に届いた側へ向きを変え、反対側の濃度が高くても、その反応が見られたとされています。
濃い方へ、濃い方へと進むだけじゃないんだ! ただし、この結果は特定の種類を使った実験の話です。どんなサメも必ず同じ、と広げずに見てみましょう。
二つの鼻へチューブでにおいを届け、曲がる方向を比べた
ウッズホール海洋研究所の研究紹介によると、実験したのは、英名smooth dogfish、学名Mustelus canisというサメです。
左右の鼻へチューブでイカのにおいを届ける装置を使い、届くタイミングを比べています。同研究所は、鼻へ届く時間差が0.1秒ほどでも方向を選ぶ手がかりになると説明しています。
0.1秒は、1秒の10分の1。人がゆっくり左右を見比べる場面を想像していたら、それよりずっと短い差ですね。
研究はGardinerとAtemaの論文として、学術誌Current Biologyに発表されています。
水中のにおいは、きれいな一本の線になって漂うとは限りません。水の流れの中で、においを含む部分が分かれたり、途切れたりする。濃さだけでなく、左右のどちらへ先に届いたかを比べる、という見方が面白いところです。
どちらへ先に届けたかと、その後どちらへ曲がったか。この二つを組にして読むと、研究で比べたことがつながります。
水槽で曲がる姿と、実験で確かめた理由は別々にメモしよう
今度、水族館でサメが向きを変える姿を見たら、この研究を思い出すかもしれません。
でも、一度曲がったところを見ただけで、「今、左の鼻へ先ににおいが入った」とまでは分かりませんよね。
ノートに残すなら、「左へ向きを変えた」は見えたこと。「鼻へ届く時間差を比べた研究がある」は調べたこと。隣の欄に分けて書けば、気になった動きと研究の話を、どちらも残せます。
種類や体の特徴も調べてみたい場合は、仲谷一宏著『サメ―海の王者たち―改訂版』の掲載を見るという選択肢があります。
出版社の紹介と目次には、サメの図鑑、特徴、摂餌、遊泳などの章があります。摂餌は、食べ物をとることです。2016年刊の改訂版なので、掲載時点の分類や情報と、その後の研究は分けて読みたいです。
この実験を同じ手順で再現するための本、として確認したものではありません。いろいろなサメの違いを調べる入口として、公開目次から選べます。
「においが濃い方へ行くのかな」と思ったら、次は「どちらへ先に届いたのかな」も問いに加えてみる。
次の調べ学習のメモには、「においの濃さ」と「届く順番」の二つを書いてみてください。