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海の中には、交差点の看板がない。それなのに、長い移動をして、また同じ地域へ戻るサメがいる。どこを手がかりに進むんだろう?
地球の磁場、つまり磁石の力が働く場を、位置を知る手がかりに使うサメの研究があります。 2021年に発表された、ボンネットヘッドと呼ばれるサメの実験です。
ただ「サメには絶対に迷わないナビがある!」まで進むのは待って。何を変えて、どんな向きが見られたのか。その組み合わせが面白いんだよ。
離れた場所の磁場なら、どちらへ向く?条件を変えて比べる
フロリダ州立大学の研究発表によると、研究者は野生で捕獲した若いボンネットヘッド20匹に、捕獲場所から数百マイル離れた地域に相当する磁場の条件を与えました。
マイルは距離の単位です。サメがその距離を泳ぎ切れるかを競う話ではなく、離れた場所の磁場に出会ったとき、どちらへ向くかを調べています。
予想はこうです。捕獲した場所より南の磁場なら、戻る方向に当たる北へ向くはず。捕獲場所と同じ磁場なら、特定の向きへの偏りは見られないはず。
大学の発表は、実験でこの二つの予想に合う結果が得られたと説明しています。
あっ、北へ向いた、だけで終わらせないところが大事なんだね! 元の場所と同じ条件ではどうなるかも比べることで、磁場が位置の手がかりになっているという考えを確かめているんです。
研究論文の公開要旨では、対象の学名をSphyrna tiburoとしています。学名は、生き物の種類を示す共通の名前。図鑑や別の研究と照らすとき、ただ「サメ」とするより対象を追いやすくなります。
磁場を変えた実験と、海での帰り道を分けて考えてみよう
ここで見たのは、条件に応じた泳ぐ向きの違いです。20匹の若いサメを調べた結果を、そのまま全種類・全年齢のサメの能力には広げません。
海で使う手がかりが磁場だけだ、と決まったわけでもないよ。この記事で確認できるのは、研究した種類について、磁場の情報が帰る方向を知る手がかりになると示されたことです。
親子で読んだあとなら、メモを三つに分けてみない? 「どのサメか」「何の条件を変えたか」「何を観察したか」。実験の結果と、そこから考えられる仕組みを混ぜずに書けます。
姿や種類も調べたくなったら、山と溪谷社の『くらべてわかるサメ』が候補になります。出版社の紹介では150種を扱い、住む場所を比べるページや、シュモクザメ科などの分類も掲載。全ページにふりがながある図鑑です。今回の磁場実験そのものを解説する本だと断定せず、サメごとの違いを調べる入口として選んでね。
次にサメの研究を見つけたら、「何匹?」「何を変えた?」と、実験の条件も一緒に見よう。泳ぐ向きひとつを比べるだけで、海の旅の謎へ近づける。そこが、この研究のわくわくするところだね!