サメは止まると呼吸できない?泳ぎ続ける種類と底で休む種類、目を開けた睡眠の研究結果から親子で水槽の見方を一緒に変えてみようね!!

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水族館でサメを探す場面を想像してみて。水槽の底に一匹、じっとしている。

あれっ。サメって、ずっと泳いでいないといけないんじゃなかったっけ?

そんな疑問が浮かんだら、まず「全部のサメがそうではないよ」と覚えておいてね。**泳いで水をえらに通すことに頼る種類もいれば、自分で水を送り、底にとどまって呼吸できる種類もいる。** ここが今日の答えです。

そして、もう一つ。止まれることと、そこで眠っていることは別の話。目が開いているから起きている、とも簡単には言えません。

わあ、泳いでいるかどうかだけでは足りないのね!

この記事では、呼吸の仕組み、鳥羽水族館が報告したシロワニの行動、実際に酸素消費を測った睡眠研究を順に見ます。親子で水槽を眺めるときも、答えを急いで当てるより、何を見れば話が進むかを一緒に考えてみよう。

目次

泳ぎ続ける必要があるかは、水をえらへ送る方法で違う

ここで注目したいのは、尾びれが動いているかより、**えらのところに水が流れているか**です。

魚のえらでは、水に溶けた酸素を取り込みます。水の中にいるだけで、必要な酸素をいつでも十分に受け取れるわけではありません。えらに水を通す仕組みが必要なんだね。

では、その水をどう送る?

フロリダ大学の解説では、ホホジロザメやアオザメのように前へ泳いで水をえらに通すことに頼る種類を紹介しています。一方、底に暮らす種類の例では、止まったまま水を送る呼吸が説明されています。

フロリダ大学のサメの呼吸解説

前へ進むことで水を通す方法は「ラム換水」と呼ばれます。英語の資料でram ventilationという言葉が出てきたら、この話だと思ってね。自分で口の周辺などを動かして水を送る方法にはbuccal pumpingという呼び名があります。

用語だけだと、うっ、急に難しい!

でも、今は「進んで水を通す」「自分で水を送る」という二つの説明で十分です。名前を先に暗記するより、泳ぎ方と呼吸がどうつながっているかをつかもう。

考えること 前へ泳ぐことに頼る種類 止まって水を送れる種類
えらへ水を送る方法 前進して水を通す 体が進まなくても自分で水を送る
水槽を見るときの入口 泳ぎ方と種類の解説 底にいる姿と口・えら周辺の動き
その姿だけで決められないこと 今眠っているか、個体の健康状態 今眠っているか、個体の健康状態

この表は仕組みを整理したものです。全種類をきれいに二つの箱へ分けた一覧ではありません。種類や状況ごとの説明を読むための入口に使ってください。

子どもに返事するなら、最初は短く。「泳がないと困るサメもいるけれど、止まって呼吸できるサメもいるよ」。その後、その水槽の種名を読んで続きを調べる順番なら、いま目の前にいる一匹の話へ戻れます。

『サメすご図鑑』は体のつくりや暮らし、複数の種類を調べる候補です。呼吸の詳しい仕組みは上の大学資料を、種名や体のつくりを調べる入口には図鑑を使うと、いま知りたいことに合わせて読み進められます。

体のつくりと種類を調べるサメすご図鑑を確認する

底で休める種類もいる。でも「底のサメは全部同じ」にはしない

フロリダ自然史博物館のFAQでも、泳ぎ続ける必要があるかはサメの種類による、と説明しています。止まって休める例として紹介されるのはナースシャークです。

フロリダ自然史博物館のサメFAQ

つまり、サメが底にいる姿を見つけたとき、「サメなのに止まっている。だからおかしい」と、名前だけで結論を出す必要はありません。

ここ、ぐっと見方が変わるところ!

ただし、その逆の「底にいるなら、いつも元気で寝ているだけ」も言い切れないんだね。種類を知らない、普段の行動も知らない、その一瞬しか見ていない。そんなときに来館者が判断できることは限られます。

観察の順番を、少し変えてみよう。

最初に解説板で種名を読む。次に、今その個体が泳いでいるか、底にとどまっているかを見る。そして口やえら周辺が見えたら、動きが見えるかを確かめる。遠かったり体が隠れていたりすれば、「見えない」で大丈夫です。

見えなかったものを、頭の中で補わなくていいよ。

たとえば記録には「底にいた。えら周辺は岩の陰で見えなかった」と書けます。「寝ていた」と書くより情報が具体的で、あとから資料に照らすときにも使いやすいんです。

反対に、えらの動きが見えたからといって、来館者がその呼吸量や体調まで測れたわけではありません。見えた動きと、そこから知りたいことを分けるのが今回の観察のポイントです。

気になる行動があれば、場所と種名、見えた様子をスタッフへ伝える方法があります。「サメがおかしい!」だけより、「この水槽の、この名前のサメが、底でこうしていました」と伝えるほうが、同じ個体を確認してもらいやすいよね。

図鑑を使うなら、まず解説板の種名で探してみてください。似た姿の別のサメを開いてしまうと、その種類の習性を目の前の一匹へ移してしまいます。『サメすご図鑑』の公式目次にはイヌザメ、ネコザメ、シロワニなどが挙がっています。目当ての種類が載るかは、目次を見て選ぼう。

観察したサメの種名で読み進める図鑑を見る

シロワニの報告を読むと、「今わからない」も立派な情報になる

ここで、少し意外な例を見てね。

鳥羽水族館は2023年10月9日の飼育日記で、飼育しているメスのシロワニが、夜に底へとどまる行動を報告しています。それまで昼も夜も泳ぎ続けていた個体で、長時間の着底行動の理由などには、まだわからない点があると書かれています。

鳥羽水族館のシロワニの着底行動の報告

あ、専門家の記録でも「わからない」が残るんだ。

そうなんです。この報告を読むとき、大事なのは不思議な行動の名前を覚えることだけではありません。観察されたことと、その理由についての考えを、別々に読めることです。

「底にとどまった」は観察の報告。「休憩なのか」は、報告の中でも問いとして残る部分。記事を読んだ私たちが、その問いを勝手に確定した答えへ変えてはいけないんだね。

この一例から「シロワニは必ず夜に底で寝る」とは言えません。同じ種類でも、この記事で報告された一匹と、別の水族館でいま見ている一匹は違います。報告日は2023年であり、現在も同じ行動が続いているという確認にもなりません。

でも、だから読む意味がないの?

いやいや、むしろ「基本の説明を知ったうえで、個別の観察を重ねる」という読み方の見本になります。先に答えを一つに固定してしまうと、目の前の違う行動を見落としてしまうかもしれません。

家庭で資料を読むときは、一枚の紙の左に「資料に書かれた観察」、右に「理由について残る疑問」と書いて分ける方法があります。この報告なら、左には夜間の着底が報告されたこと、右にはその行動の理由が未確定なことを置けます。

理由が空欄になるのを失敗扱いしないでね。観察と説明の境目がわかった、という一歩です。

図鑑でシロワニを読むときも、一般的な種類の説明と水族館の個体報告を並べると、二つの資料の役割が見えてきます。図鑑では種名の説明を、水族館の報告では一匹の行動を読む。その違いを意識すると、一つの姿だけで種類全体の習性を決めずに考えられます。種名をそろえて、続きを探してみよう。

シロワニが公式目次に掲載されるサメすご図鑑を見る

サメは眠る?目を閉じているかだけでは足りないんだね

止まって呼吸できる種類がいる。そこまではわかった。

じゃあ、そのサメは眠れるの?

2022年に発表された研究では、ニュージーランドのdraughtsboard shark、学名Cephaloscyllium isabellumを対象に、酸素消費と行動を調べています。研究対象は七匹で、24時間の記録から泳ぐ、休む、睡眠として扱う状態を比較しました。

睡眠とエネルギー消費を調べた研究論文

睡眠として扱われる状態では、代謝率が低く、体を平らにする姿勢と関連がありました。一方、目を閉じているかどうかは、睡眠の指標としてそれほど確かなものではないと報告されています。

目が開いているのに、眠っている場合がある。

えええっ、目だけ見てたら見逃すじゃない!

ここで気をつけたいのは、目を開いた全てのサメを「寝ている」と言い換えることではありません。研究者は、動画の見た目だけでなく酸素消費も測っています。水槽を短く眺めただけの私たちとは、確認している材料が違うんです。

この研究では、動かない時間が五分より短い場合と長い場合を分けて分析しています。ただし、その分類をそのまま「どのサメでも五分待てば睡眠がわかる」という観察ルールにすることはできません。対象の種類、これまでの研究、測定条件があって成り立つ話です。

つまり、親子で使うなら「目が開いているから起きている、と決めつけない」という読み方まで。現地で眠っているかを判定するために、同じ場所へ張りついて時間を測り続けなくてもいいよ。

名前にも注意してください。この研究対象は学名まで指定された一種類です。図鑑に載る別のナヌカザメ類へ、結果を丸ごと移さないこと。似た日本語名や見た目は、同じ研究対象だという証明にはなりません。

また、この論文で泳ぎ続ける全種類の睡眠が解明されたわけでもありません。「サメにも睡眠の生理的な証拠がある」という話と、「あらゆるサメの眠り方がわかった」という話には、まだ距離があります。

子どもに説明するなら、「研究では、目だけではわからないことまで測っていたんだね」と返してみよう。正解を覚えるだけでなく、その答えをどう確かめたかまで一緒に見られます。

種類ごとの暮らしを読む入口には図鑑が使えますが、この論文の全文や実験結果を収録する本として紹介しているわけではありません。詳しい測定方法を知りたい場合は、リンク先の原著論文へ進んでください。

サメの種類と暮らしを調べる読み物を確認する

水槽の前では、一匹の「今の姿」を見よう

次にサメの水槽を見るときは、最初から眠っているかを当てにいかず、その場で確認できる問いを一つ選ぶのがおすすめです。

「ずっと泳いでいる?」でもいいし、「底にとどまっているとき、口の周りは見える?」でもいい。どちらも今回の呼吸の話へつながる、具体的な問いです。

最初のサメを見失ったら、ほかの一匹の続きを同じ個体の記録にしないでね。水槽の中で似た姿が重なることもあります。区別できなければ、そのこともメモしておけば十分です。

観察メモは、たとえばこんな形にできます。これは記入方法の例で、実際の来館記録ではありません。

欄 書く内容の例
種類 解説板に書かれた名前
見えた姿 底にとどまっていた、ゆっくり泳いでいた
見えた動き 口周辺が動いていた、角度のため見えなかった
まだ知りたいこと この種類は止まって呼吸できるか
確認する場所 その施設の解説、種類の資料、スタッフへの質問

「見えなかった」の欄、消さなくていいからね。

帰宅後に写真が一枚残ったとしても、その写真は一瞬です。一日中止まっていたことや、夜も同じ姿だったことはわかりません。写真の説明には、写っている姿を記し、見ていない時間を付け足さないようにします。

動画の場合も、再生時間と観察した範囲をそろえよう。短い動画で泳ぐ姿が途切れなかったなら、「その動画では泳いでいた」と言えます。「この種類は絶対に止まらない」までは進めない。この小さな違いが、資料を読むときにも効いてきます。

親子で同じ水槽を見ても、子どもは尾びれ、大人は口を見ていた、ということもあるかもしれません。そこで一つの答えへ急いでまとめるより、それぞれ何が見えたかを並べてみてください。尾びれの動きと呼吸の話は、同じ一匹の別の部分としてつなげられます。

混んでいたら、よく見えるまで待ち続けなくても大丈夫。通路をふさがず、施設の案内に従って移動し、解説板の種名を覚えるだけの日にしてもいいよ。水族館へ行けない場合は公式の観察報告から、観察と推測を分ける練習もできます。

図鑑はその続きを家で読むための候補です。『サメすご図鑑』の公式案内には、体のつくり、暮らし、種類ごとの掲載があり、漢字にはルビがあるとされています。目当ての種名を探し、説明を一段落ずつ読む使い方ができます。

水槽で気になった種類を家で読むサメすご図鑑を見る

最後は「止まっているね」から、次の一問へ

サメは止まったら呼吸できないのか。

答えは、種類によって違う。前へ泳いで水をえらへ通すことに頼る種類も、止まったまま水を送れる種類もいます。そして、止まっている姿だけで睡眠や体調まで判断できるわけではありません。

水槽の底にいるサメを見つけたら、いきなり「寝てる!」と結論を出す前に、その名前を読んでみよう。「このサメはどうやって水を送るんだろう?」。そこからだと、いま目の前にある動きが、ちゃんと次の疑問につながります。

答えがその場で出なくても、面白さは終わらないよ。

鳥羽水族館の報告に残る問いも、睡眠研究で使われた測定も、見た目だけでは片づかない話でした。サメを知るときには、種類の説明、個体の観察、研究の結果を少しずつ重ねていけます。

読む一冊の候補は、佐藤圭一さん監修・著の『サメすご図鑑』。KADOKAWA公式では160ページ、ISBN9784041137505、国内外80種以上の掲載と案内されています。呼吸や睡眠の専門論文を全部読める本ではなく、種名と暮らしを調べる入口として考えてね。

出版社による書誌と目次

購入する場合は、紙の本か電子書籍か、新品か中古か、送料を含む条件を商品ページで確認してください。今回確認した楽天のbookfanの商品は、同じ書名とISBNの紙の本です。販売条件や在庫は注文時の表示で確かめよう。

まず開きたいのは、水槽で名前を覚えた一匹のところ。サメ全部を一度に覚える必要はありません。

「止まっているね」。その次に、何を聞いてみたい?

そこから、今日のサメの続きを読んでみよう!

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この記事を書いた人

サメの種類や生態、サメにまつわる話題を、海の世界と一緒に紹介します。

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