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大きな口を開けて深い海をゆっくり泳ぐサメ、メガマウスザメ。名前は聞いたことがあっても、見つかったのが1970年代と比較的新しいことや、最初の1匹がどんなふうに見つかったのかは、あまり知られていないかもしれません。
この記事では、ハワイ州土地天然資源局(DLNR)のサイト「Hawaiʻi Sharks」の「Discovering Megamouth」「Megamouth shark」のページと、メガマウスザメを新種として記載した1983年の論文(カリフォルニア科学アカデミー紀要、Taylor・Compagno・Struhsaker)をもとに、メガマウスザメの発見と特徴を5つのポイントで整理します。後半の、メガマウスザメについて調べるときの見方は、この記事の提案です。
※この記事は、2026年10月時点で各サイトに掲載されている内容をもとにしています。発見時の数値は資料によって単位や書き方が異なるため、記事の中で両方を紹介します。
メガマウスザメとは
学名はMegachasma pelagios
ハワイ州DLNRのサイトでは、メガマウスザメの学名はMegachasma pelagiosと紹介されています。名付けたLeighton Taylorによる学名は、ギリシャ語で「外洋の大きくあくびをするもの」という意味と説明されています。
新しい科・属・種
1983年の論文の題名は「Megamouth – a new species, genus, and family of lamnoid shark」で、新しい種、属、そして科(メガマウスザメ科)として記載されたことがわかります。DLNRのサイトでも、新しい科に属し、したがって新しい属と種でもあったと書かれています。
名前の由来
論文では、口腔が非常に大きいことから「Megamouth shark」と呼ばれるようになり、この呼び名を一般名として使うことを提案すると書かれています。DLNRのサイトでは、口の幅がおよそ3フィートあったと説明されています。
| 項目 | 各資料の説明 |
|---|---|
| 学名 | Megachasma pelagios |
| 分類 | 新しい科・属・種として記載 |
| 呼び名の由来 | 大きな口から「Megamouth」 |
| 記載 | 1983年の論文 |
メガマウスザメの発見 5つのポイント
1. 1976年11月15日、オアフ島沖
論文とDLNRのサイトによると、1976年11月15日、アメリカ海軍の調査船が、オアフ島の北端カフクポイント沖で海洋調査を行っていました。論文では約42km北東、DLNRのサイトではおよそ25マイル沖と書かれています。
2. シーアンカーにからまって見つかった
船は位置を保つために、パラシュートのような大きなシーアンカーを2つ沈めていました。それを引き上げたところ、1つに大きなサメがからまっていたと説明されています。シーアンカーの深さは、論文では約165m、DLNRのサイトでは500フィートと書かれています。
3. 大きさは資料によって書き方が異なる
論文では、全長4.46m(14.6フィート)、体重750kg(1653ポンド)の成熟した雄と書かれています。DLNRのサイトでは、14-1/2フィートのサメ、1,500ポンドのサメと紹介されています。単位や数字の丸め方が資料によって異なります。
4. 記載まで7年
DLNRのサイトでは、最初に現場に来た海洋生物学者の1人が、ワイキキ水族館の館長だったLeighton Taylorで、のちに新しいサメを記載し名付けたと紹介されています。正式に科学的な記載がされるまでには、さらに7年かかったと書かれています。
5. 標本はビショップ博物館に
DLNRのサイトでは、最初に記載された1匹(ホロタイプ)は、ホノルルのビショップ博物館の魚類コレクションに保管されていると説明されています。
5つのポイント早見表
| ポイント | 各資料の説明 |
|---|---|
| 発見日 | 1976年11月15日 |
| 場所 | オアフ島カフクポイント沖(約42km/およそ25マイル) |
| 見つかり方 | 海軍の調査船のシーアンカーにからまる |
| 大きさ | 4.46m・750kg(論文)、14-1/2フィート・1,500ポンド(DLNR) |
| 標本 | ホノルルのビショップ博物館 |
見つかったあとの1匹目
船に引き上げるのも大変だった
論文では、調査船の乗組員はこのサメが珍しいものだと気づき、大変苦労して船に引き上げたと書かれています。DLNRのサイトでも、多くの苦労の末に船に引き上げられ、カネオヘ湾の海軍の施設に運ばれたと紹介されています。
専門家にも見覚えがなかった
DLNRのサイトでは、地元の海洋生物学者が呼ばれ、全米のサメの専門家にも連絡がとられましたが、誰もこのようなサメを見たことも聞いたこともなかったと書かれています。
尾びれが折れるハプニング
論文によると、翌朝に調べた結果、まだ記載されていない、とても特徴のある種だと考えられ、そのまま保存することになりました。海軍のクレーンで尾をつって水から引き上げようとしたところ、尾びれが折れてサメが水中に落ち、ダイバーが回収したと書かれています。
冷凍とホルマリン
論文では、サメはホノルルで急速冷凍され、保存用の大きなタンクが作られる間保管されたと説明されています。1976年11月29日に冷凍のまま運ばれ、解凍とホルマリンの注入が行われたと書かれています。
大きなサメの仲間入り
論文では、ほとんどのサメは成熟しても2m未満と小さく、このサメは、全長4mを超える数少ない大型のサメの仲間に加わると書かれています。比較として、ジンベエザメやホホジロザメなどが挙げられています。
メガマウスザメの食べ物
プランクトンを食べる
DLNRのサイトでは、口や歯、胃の内容物が詳しく調べられ、早い段階で、メガマウスザメはプランクトン食であることがわかったと書かれています。主に深海のオキアミの仲間を食べていたとされています。
プランクトン食の3種目
同じページでは、メガマウスザメは、ジンベエザメとウバザメに続いて、知られている中で3種目のプランクトンを食べるサメだったと紹介されています。
食べ物のまとめ
DLNRの「Megamouth shark」のページでは、主に外洋性の甲殻類と、いくらかのクラゲを食べると書かれています。
| 項目 | DLNRのサイトの説明 |
|---|---|
| 食べ物 | 主に外洋性の甲殻類、いくらかのクラゲ |
| 最初の個体 | 主に深海のオキアミの仲間を食べていた |
| 仲間 | ジンベエザメ、ウバザメに続くプランクトン食のサメ |
分類とすみか
ネズミザメ目
DLNRのサイトでは、メガマウスザメは、ウバザメのほか、ホホジロザメ、オナガザメ、アオザメ、シロワニなどを含むネズミザメ目に分類されたと紹介されています。
昼は深く、夜は浅く
DLNRの「Megamouth shark」のページでは、夜は約40〜80フィート、昼は約400〜640フィートの深さを上下に移動していると推定されると書かれています。「Discovering Megamouth」のページでも、夜に表層近くへ上がってくるプランクトンの層を追っているのかもしれないと紹介されています。
見た目
同じページでは、背中と体の側面は黒っぽい茶色で、腹側はクリーム色、大きな頭と大きく広がる口、肉厚の尾、先端が白い胸びれと説明されています。全長は最大18フィートと書かれています。
| 項目 | DLNRのサイトの説明 |
|---|---|
| 分類 | ネズミザメ目 |
| 深さ | 夜は約40〜80フィート、昼は約400〜640フィートと推定 |
| 体の色 | 背中と側面は黒っぽい茶色、腹側はクリーム色 |
| 全長 | 最大18フィート |
2匹目以降の発見
8年後にカリフォルニアで
DLNRのサイトでは、次のメガマウスザメが見つかるまでには8年かかり、カリフォルニアのカタリナ島沖で見つかったと書かれています。
2003年末までに18匹
同じページでは、2003年末の時点で18匹のメガマウスザメが見つかっていたと紹介されています。この数字は2003年時点のもので、その後の記録は含まれていません。
とても珍しいサメ
DLNRのサイトでは、メガマウスザメは今も世界でもっとも目にする機会の少ないサメの一つと書かれています。
サメの種類の数
同じページでは、1970年代には世界のサメは約300種と考えられていたのが、現在は約380種と推定されていると紹介されています。
メガマウスザメについて調べるときの見方
ここからは、各資料をもとにした、この記事の提案です。
数字の単位を見る
メガマウスザメの大きさや深さは、資料によってメートルとフィート、キログラムとポンドが混ざっています。調べるときは、単位を確かめてから比べるとわかりやすくなります。
発見数は「いつの時点か」を見る
発見された数は年とともに変わります。数字を見るときは、何年の時点の数字かを一緒に確かめておくと、混乱しにくくなります。
一次資料をたどる
DLNRのサイトでは、フロリダ自然史博物館のメガマウスのページも紹介されています。詳しく知りたいときは、こうした博物館や論文の情報をたどってみるのもおすすめです。
よくある質問
メガマウスザメはいつ見つかった?
論文とDLNRのサイトでは、1976年11月15日にハワイのオアフ島沖で見つかったと書かれています。
何を食べるの?
DLNRのサイトでは、主に外洋性の甲殻類と、いくらかのクラゲを食べると紹介されています。
人を襲う?
この記事で扱った資料では、メガマウスザメはプランクトン食のサメと説明されています。人との関わりについての説明は、ここで扱った資料には書かれていません。
名前をつけたのは誰?
DLNRのサイトでは、ワイキキ水族館の館長だったLeighton Taylorが、のちに新しいサメを記載し名付けたと紹介されています。1983年の論文は、Taylor、Compagno、Struhsakerの3人の連名です。
水族館で見られる?
この記事で扱った資料には、水族館での展示についての説明はありません。とても珍しいサメとされているため、見られる場所を知りたい場合は、各施設の情報を確かめてください。
最初の標本はどこにある?
DLNRのサイトでは、ホノルルのビショップ博物館の魚類コレクションに保管されていると書かれています。
メガマウスザメは1976年にハワイで見つかったプランクトン食のサメ
メガマウスザメは、1976年11月15日にオアフ島沖で、アメリカ海軍の調査船のシーアンカーにからまって見つかったサメです。1983年に新しい科・属・種として記載され、主に甲殻類などのプランクトンを食べることがわかっています。発見時の大きさや深さは資料によって単位や書き方が異なるため、気になる場合は両方を見比べてみてください。